「今度、阿蘇の方に行く用事がありますから、皆さんに医師団についてのお話をしてもいいですよ」とのオファーをいただいて、今度の会が実現しました。

約10年ぶりに会うアイザックは、精気みなぎり、体も引き締まり、それでいて以前より穏やかな性格になっていました。

世界中の被災地に出向き、献身的に医療活動するアイザック医師のお話に、参加者も熱心に聞き入っておられました。

日常性を破る、学びの多いひと時でした。

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会場は参加者でいっぱい!

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世界での、また熊本での医療救援活動をお話しされるアイザック医師

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現実を如実に語るスライドに見入る参加者の皆さん

 

          スライドを少しご紹介します

 

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世界の28国に事務局があり、70国で活動しています

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エボラ熱、栄養失調、はしか等等、世界には多くの大変な病気が医療救援を待ち望んでいます。ある参加者の質問です。 「エボラ熱等、感染症には自分もかかるリスクがありますが、どうされてますか?」 次のようなお答えでした。 「医者になった時点で、そのリスクは背負っているわけですから、覚悟はできています。日本などの先進国で医者をしてても、そういったリスクは常にあります。また、エボラ熱とか特殊な感染症の医療救援に行く時は、予防接種や防護服や色々ありますが、それでも限界があり、100%安全はあり得ません。後は運を天に任せるしかないのです。」とのお答えでした。 なるほど、と感心しました。

 

 

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戦争や紛争の被害者も後を絶ちません。 医師団のメンバーは、「医療救援に行くところです。この道を通してくれないと、そこに行けません」と兵士や軍と交渉したりもしないといけません。 その時の公用語は英語またはフランス語です。ですから、そのどちらかを使えることが必要とされます。

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自然災害も次から次と起こり、被災者への医療救援も待ったなしの状況です

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アイザック氏の第2の故郷である熊本が地震で大変!数日後に5人のチーム編成で、自らリーダーとして医療救援に駆けつけて下さいました。 白水と立野で活動されました。 ホテルも閉鎖、コンビニもスーパーも空っぽ、「あんな日本を見たのは初めてでした」と語るアイザック氏でした。空き地にテントを張って寝たり、カップヌードルだけの食事だったり、と大変な状況でしたが、「そういうことは、救援活動では日常茶飯事で慣れてます」とのことでした。

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参加者からも「なぜ、そんな危険な活動をされるのか?」との質問もありました。 アイザック氏の答えは、 「日本は豊かな国であるが、やはり病人はいて医者も必要である。しかし、世界にはもっと切羽詰まった状況で、医療の手が届かない地域がたくさんある。人的災害、自然災害が起きた時に、国も何もできない所も多い。そういう所では、自分達が行っただけで、私達の姿を見ただけで、安堵してほほ笑んでくれる。その瞬間に、『やって来て良かった!』と感じる」との、意味深いお答えでした。