12月7日に開催しました旅レポート「ポートランドを視察して!」は、30名近い参加者で賑わいました。

プレゼンをされた松永さん(大津町で不動産会社を経営されている)の、よく勉強された深い内容、ポイントを押さえたお話、そしてよく整理された写真の数々はとても印象深いものでした。そして、参加者の皆さんからは「驚き」「感嘆」「納得」の声&表情が沸き、部屋いっぱいに広がりました。

10年間も「全米で最も住みたい街 No,1」の背景には何があるのか・・・少しだけ紹介させていただきます。

(写真&資料は松永さん提供)

ポートランドのことを熱心に話される松永さん

たくさんの参加者で会場は盛り上がりました

スライドからpick up

ポートランドはオレゴン州にあり、人口は63万人で面積は熊本市とほぼ同じ
今ではクリーンな環境を誇るポートランドも、1970年代は全米一汚い川が流れ、年間180日も大気汚染勧告が出ていた
1973年に、95の町内会それぞれに、予算と都市計画の権限と責任を与えて、市民による総合土地利用計画が始まった。
今では、清らかな川が流れ、排気ガスは1990年には20%削減を達成している。
ポートランドの建物は、1階を全てガラス張りのショーウインドウにすることが義務付けられている。

このことで、店があちこちに拡散するのを防ぎ、1日中人の賑わいがあり、セキュリティ効果も抜群だという。

上階にはオフィスや住居が作られ、一つの建物の中で,

生活がコンパクトにまとまる工夫がなされている。

(遠くまで買い物に行く必要がないし、車で遠く離れた職場に行くこともない)

自転車通勤も何と17000人!

「NIKE」も本社を置き、1000台を市に提供している。(サイクルシェアを促がす)

ポートランドは歩いて回れる街。1ブロックも「60m×60m」とニューヨーク等の半分の大きさに作ってある。
立体駐車場が出来るはずだったが、市民の反対で断念された場所がある。その土地は、市民が集まる広場となった。それも、作る予算が無かったので、レンガを市民が買い、買った人の名前を刻んだレンガを敷くことで、予算をカバー。

これも市民が決議したことだそうだ。

市内のいたるところにこの標語がある。

“Keep Portland Weird”

「ポートランドをずっと変わった町でキープしていこう」

「自分達の町は自分たちで作る」という意識が、これでもうかがわれる。

極めつけはこれ!

熊本市と同じぐらいの規模の市だが、議員数は4人だけ!!  しかも毎週水曜日はオープン議会となっており、誰でも3分間の発言ができ、その様子はケーブルテレビを通じて全市に放送されているというから驚きだ!

様々な年代の人が列をなして、発言の順番を待っているという。

市民参加のレベルの高さにはため息が出そうだ。

そんな夢と努力の結果は、こういう形で実を結んでいる・・・

  • 毎週300人~400人が移住してくる。アパートでも入居するには100人待ちだそうだ
  • ポーランドでは消費税0%
  • 優秀な企業と人が集まってくる (企業は1200を超えるハイテク企業、特に「インテル」は14000人を雇用している)
  • 「クリエイティブ」、「環境配慮の街」「芸術的なデザインに溢れている」、「オーガニックフードの地産地消」「地ビールやオーガニックワイン」・・・世界の目が熱く注がれている